私の母親の話です。
私が40代のときに、親は二人とも癌で他界してます。
母の日が近づくとつい思い出します。
当時、私と妹はすでに親とは離れて暮らしており、それぞれ自分達の生活があり、親のことなんか気にも留めていませんでした。
父は先に他界、母は一人のんびり元気でいるんだと。
そうではなかったのですね。
母から電話で「大腸検査で腫瘍が見つかり、取った方がいいと言われたけど・・・」
私から「早く手術した方が良いよ」
すぐには行けないため、母一人で入院準備や手続きなど一人やっていたようです。
手術後になってしまったが、休みをとって病院に向かいました。
先生からは「大腸がんです、結構大きくなっていました」とのこと。
退院後、完治したと思っていた矢先、咳が出るとのこと。
検査すると、今度は肺に腫瘍ができていました。
癌が転移したのでしょう。
一緒にいたら、もっと早くに体調の変化も気が付いたかもしれません。
このまま一人にはできないため、私の所に連れてきました。
しばらく私の自宅で療養していましたが、病状も悪化してきて入院となりました。
それからは、仕事帰りや休みの日に病院へ寄り、会うくらいでした。
徐々に体も痩せ細ってきて癌も進んできている状態でした。
あるとき、病室で母のメモ帳を見てしまいました。
そこには「さびしい」と書かれていました。
私は胸が痛くなりました。
母は死が近づいていることがわかっていたようです。
でも自宅に戻ることは難しい状態になっていてました。
出来るだけ病院に行くようにしていましたが。
それから間もなくして天国へ。
今思うと、無理してでも自宅に戻し一緒にすごした方が良かったのか。
もっともっと話をしたかった。
いなくなってからではもう遅い、後悔することばかりです。
ごめんね「母さん」
ありがとう「母さん」